褥瘡(床擦れ)
症状や原因
人は、寝ている時や長時間同じ姿勢でいる場合、無意識に寝返りを打ったり、おしりや腰の位置をずらしたりして皮膚の圧迫を回避しています。しかし、寝たきりの人や車いすを使用している人、自分で体の向きや位置を変えられない人は、年齢に関係なく、だれにでも床ずれができやすい状態になっています。
床ずれができやすいのは、肩甲骨・おしり・かかと・肘・腰骨・太ももの付け根・くるぶしなどで、骨が突出した部分です。体重で皮膚が長時間圧迫され、血流が悪くなることで生じます。
- 褥瘡(床擦れ)への対処・治療方法
床ずれは、痛みとかゆみを伴います。しかし、感覚が鈍くなっている人は症状がひどくなっても、痛みを感じない場合があります。
床ずれは、損傷に応じて4段階に分けられます。
ステージ1:赤くなり、炎症が生じる
ステージ2:皮膚の浅い部分が失われ、表皮剥離、水疱またはその両方が生じる
ステージ3:皮膚の全層が失われ、脂肪層まで達する
ステージ4:皮膚の全層が失われ、下にある筋肉、腱、骨が露出する
床ずれによって感染が生じると、不快な臭いがすることがあります。内部や周囲に膿がみえることもあります。
感染症にかかると浅い床ずれでも治療が長くなり、床ずれが深い場合は命にかかわることもあります。